EV(Exposure Value)の解説もどき。

EVが分かると露出を理解しやすいのですよ〜

【 EVとは・・・ 】

EVとは露光量の目安?みたいなもので、絞りとシャッタースピード(SS)の組み合わせでEV値が変わります。

F値が1.0、SSが1secで0EVという基準を元に、露光量が1段分減ると共にEV値は1段分高くなります。

F1.0、SS1secで0EV
F1.4、SS1secで1EV
F2.0、SS1secで2EV

といった感じです。同じように、

F1.0、SS1secで0EV
F1.0、SS1/2secで1EV
F1.0、SS1/4secで2EV

みたいな感じにもなります。なので、

「F1.4、SS1sec」=「F1.0、SS1/2sec」
「F2.0、SS1sec」=「F1.0、SS1/4sec」

このように、絞り値やSSが違っても同じ露光量になる組み合わせがあります。つまり、同じEV値になる絞りとSSなら露出は同じになるという事です。

この原理に従い、必要な露光量を測定してカメラが自動的に絞り値とSSの組み合わせを決定してくれる露出制御がプログラムオートです。カメラが決めた組み合わせから自分で組み合わせを変更できるのがプログラムシフトで、絞りを1段絞ればSSを1段延ばし、絞りを1段開ければSSを1段速める・・・というようにカメラが自動調整してくれます。組み合わせ(プログラム)がズレていく(シフト)という事です。絞り優先やSS優先も同じような感じです。自分が決める絞り値もしくはSSに応じて、SSもしくは絞り値をカメラが自動調整してくれます。


ここまでは1段の上げ下げでどうなるか・・・という話ですが、次はISO感度も含めて計算的にバッと露出を決めちゃう方法です。

【 LVと露出の関係 】

露出量の目安はEVですが、被写体の明るさの目安はLV(Light Value)と呼ばれます。そのLVに応じてEVを決める訳です。ぶっちゃけLV値に合計のEV値を合わせます。今度は最終的な露出まで考えるので、ISO感度も考慮します。

計算的に露出を求める為に絞り値やSSやISO感度をEV値化すると・・・

F1.0、1sec、ISO100がそれぞれ0EV
F1.4、1/2sec、ISO200がそれぞれ1EV
F2.0、1/4sec、ISO400がそれぞれ2EV
F2.8、1/8sec、ISO800がそれぞれ3EV
・・・・・・・・
・・・・
・・


ってな感じです。続きは分かりますよね?

絞り・SS・ISO感度、それぞれのEVを足し合わせて被写体の明るさLVと同じ値になるように調整するのが露出です。さっそく例で試してみると・・・

例)ISO100、F2.8に設定されたカメラがLV12の被写体に対して絞り優先プログラムで決めるべきSSは・・・?

ISO100=0
F2.8=3
SS=X
LV=12

12=0+3+X
X=9

EV9のSSは1/500sec、つまり答えは1/500secです。

応用としてこの露出値から-1段の露出補正をする場合を考えると、絞りかSSどちらかの値を1EV大きくしなければなりませんが、今回は絞り優先で絞り値は固定なので「SSを1段速めて1/1000secにする」が正解です。


という感じです。被写体や天気などによって大体のLVは決まっているので、あらかじめ調べておけば勘露出も出来ちゃったり・・・する可能性はなきにしもあらずw